『少女終末旅行』アニメ化おめでとうございます!
こんにちは
大好きな「少女終末旅行」がアニメになって嬉しい私です。
さて、「少女終末旅行」のように「旅」をするアニメといえば、最近では「けものフレンズ」が記憶に新しいですね。
「旅」も「動物」も好きな私は、もちろん見ましたとも。
そしてもちろん、最終回で泣きましたとも。
「みなしごハッチ」の最終回みたいな展開になったら泣くからな!って言ってたらほんとになりました。
今年は「けものフレンズ」が話題になったり、「少女終末旅行」がアニメになったり、「旅」をするアニメが流行りそうですね。
というわけでこの記事では、私が実際に見た・読んだおすすめの「旅」をするマンガとアニメを紹介します。
「見たよ!」という方はぜひ、感想をいただけると嬉しいです。
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少女終末旅行
まずは件の「少女終末旅行」から。
原因不明ながら滅びてしまった世界を、ユーとちーちゃんがケッテンクラートに乗って旅をするポストアポカリプス系の話(ディストピアじゃないですよ)。
知らない方が見ると、銃も持ってるし、なんかメカメカしいし、わりと殺伐としてるのかな?って思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
一応、警戒のために持っているんだと思われますが、敵はいないので、結果的にただの道具となっています。
たしかに兵器もたくさん出てきますが、すべて過去のものです。
今は戦う相手も、動かす必要も、動かす人もいないので、ただそこに存在しているだけです。
ただ、時折中に残されているレーションなどが、ちーちゃんたちの助けとなっています。
インフラや、それを担っていたであろうロボットたちの一部だけが動き続け、静寂の中で遠くの方に機械の駆動音だけが聞こえてきそうな世界が舞台ですが、全く人がいないわけではありません。
極稀にですが、人と会う事はあります。
いずれも、一人で行動し、何か目的を持っています。
そして、ちーちゃんとユーが持っていない知識やものを授けて、また分かれます。
彼らとは、また会う事があるんでしょうか?
そして、なぜ滅びた世界に生き残っている人たちがいるのでしょうか?
ちーちゃんとユーは、特にあてもなく旅をしています。
自然の地面は無く、すべて人工的に作られた多層構造の廃墟の都市の中をさまよっています。
ときに住居だったり、ときに軍事施設だったり、様々な場所を訪れます。
そして、時折、まだ世界が滅ぶ前の、人間たちが生活していたころの痕跡を見つけることもあります。
それはお墓だったり、機械だったり、カメラの映像だったりと様々ですが、滅んでしまってからの世界しか知らないちーちゃんたちにとっては、「落ちている本で読んだことがある」程度の知識しかなく、多分こうだろうというのはわかりますが、はっきりとしたことはわかりません。
しかし、人間の生きている時代を知っている、読者である我々は、何なのかわかります。
核心に迫るようなことはまだ出てきていませんが、「昔こんなことがあったのかなぁ」と想像はできます。
兵器がたくさん放置されているところを見ると、昔大きな戦争があったようですが、本当にそれで人間は滅んだんでしょうか?
戦争で滅んだにしては綺麗に残っているところもあるような……
なぜこの世界は滅んだのか、昔なにがあったのか、そもそもこの世界は何なのかという謎。
人間がいないのに動き続ける機械たちと、誰も、動物でさえもいないという状況と、荒々しく描かれた背景から感じる物寂しさ。
そして、その寂しさのなかで仲良く旅をするちーちゃんとユー。
万人受けする感じではないと思いますが、好きな人は大好きな作品だと思います。
公式サイトで数話読むことができるので、試しに読んでみてください。
そして一言、「おもしろかったです!」と応援コメントを書きましょう!
ローリング☆ガールズ
続いて紹介するのは、「ローリング☆ガールズ」
個人的には「人生で最も好きなアニメトップ10」に永遠に入り続けるであろうほどの作品なのですが、あまり流行らなかったのが悲しいところ。
この作品はアニメなので、公式のPVを見てもらうとわかりやすいと思います。
わかりました?
いや、多分よくわからないと思います。私も始めはよくわかりませんでした。
結局どんな話なのかというと、
なんやかんやあって一つの国として47都道府県が独立した日本が舞台で、それぞれの都道府県には「モサ」と呼ばれる超人的な能力のある人を中心とした国家自警団があって、主人公は所沢国の「モサ」であるマッチャグリーンの代理として諸国を回って問題を解決しながら、旅の仲間である千綾が探している不思議な力のある石を集める。
という話です。
うん、改めて書いてみてもよくわからないですね。
でも、良いアニメなんですよ。
「青春ロードムービー」と公式が言っている通り、涙あり笑いあり、人に迷惑をかけられたり、人のために汗を流したり、一緒に温泉に入ったり、枕投げをしたり、ケンカをしたり――
「青春もの」と「ロードムービー」の王道で良いところを押さえた、良いアニメなんですよ。
たしかに、ストーリーはちょっと超展開なので評価が分かれると思いますが(私も「え、そういう話になるの?」と思いました)、最終回ではしっかり、泣きました。
「つらいことがたくさんあったが・・・でも楽しかったよ!みんながいたから、この旅は楽しかった!」って感じでした。
超人的な能力のある「モサ」がいる中で、特に能力の無い普通の人間の「モブ」である主人公たちが、人のためにがんばってるのがまた泣けるのかもしれませんね。
あと女の子がかわいいのもお勧めポイント。
ストーリーも、キャラクターも、色彩も、演出も、雰囲気も、みんな好きなんですが、やはり特筆すべきは「音楽」でしょうか。
このアニメは全体的なテーマとして「THE BLUE HEARTS」の曲が使われています。
各話のサブタイトルもすべて「THE BLUE HEARTS」の曲のタイトルですし、オープニングもエンディングも挿入歌も「THE BLUE HEARTS」のカバーです。
上に貼ったPVでも「1000のバイオリン」、「月の爆撃機」、「英雄にあこがれて」、「脳天気」、「TRAIN-TRAIN」が使われていますね。
この曲たちがまた、雰囲気に合っていてすごく良いんですよ。
よく往年のブルーハーツファンたちが「こんな女が歌ったようなのはダメだ」なんて言ってこのアニメを批判していくんですが、何も分かっちゃいませんね。
とりあえずOPとEDを見てみてください。
とてもかわいいし、ブルーハーツが歌うのとはまた違ったメッセージが受け取れます。
ちなみにOPは「人にやさしく」のカバーで、EDが「月の爆撃機」のカバーです。
甲本ヒロトが「ガンバレ!」って歌うのと、望未たちが「ガンバレ!」って歌うのとでは意味が違うわけですよ。
「THE BLUE HEARTS」の楽曲が全体のテーマとなっていると言いましたが、実はストーリーも「THE BLUE HEARTS」の歌詞から影響を受けたとみられるところが多々あります。誰かに金を貸してた気がするけどそんなことはもうどうでもいいのです。
そんな「THE BLUE HEARTS」の曲とストーリーが相まって、バイクで旅するロードムービー的なアニメながら、実はロック好きにもオススメしたいアニメになっています。
特に7話と8話の京都編がめちゃくちゃ熱いです。
まさかこんな熱いバンドシーンがこのアニメで見れるとは思いませんでした。
バンドをメインにしたアニメではないので、そういうアニメが好きな人は多分ノーマークだと思いますが、一度見てみてほしい。
特にその熱いバンドシーンで歌っている「STONES」という曲は、個人的にはアニメ史に残るレベルの名曲だと思います。(この曲だけは「THE BLUE HEARTS」のカバーではなく、オリジナルです)
このまま埋もれさせてはいけない。
シングルCDは無く、この曲だけを手に入れるためには配信でしか買えませんがこの名曲がこんなに安くていいんだろうか……
中途半端なところしか聞けませんが、一応Amazonで試聴ができます。
実は「THE BLUE HEARTS」へのアンサーソングになっているというのがまた、熱いですよね。
試聴では聞くことができませんが、途中で三味線のソロがあります。
これもアニメを見ると泣けるんです……
語りたいことが多くて、ちぐはぐな文章になってしまったかもしれませんが、興味を持った方はニコニコ動画で1話が無料で見れるので試しに見てみてください。
おそらく1話だけじゃ、「なにこれ……」っていう感想になると思いますけど……
余談ですが、放送が終わってしばらく経った今でも公式Twitterが動いていて、公式もこのアニメ好きなんだなぁっていうのが伝わって来て好きです。
7月も頑張れ! #ロリガ pic.twitter.com/mhAtuyR2NX
— ローリング☆ガールズ (@therollinggirls) 2017年6月30日
ブルーハーツのカバーが詰まったベスト盤です。
上で紹介した「STONES」も主人公の4人バージョンで収録されています。
「STONES」が 唯一収録されているアルバムです。
「人にやさしく」と「STONES」のソロバージョンも聴けます。
たびだより
続いては、あまり知っている人のいないかもしれない「たびだより」という作品。
検索してみてもウィキペディアすら出てこない。
そんなにマイナーだったのか……
どんな話かというと、
世間知らずのお嬢様で小説家志望のアイ(表紙にいる白い方)が、まだ見ぬ出会いを求めて、郵便配達人(通称クロバト)のマト(表紙にいる黒い方)の郵便配達に同行して世界を旅する。という話。
この作品は、もともと知っていたわけではなく、本屋の新刊コーナーで表紙買いしました。
キャラの服装や「郵便」という設定が「絶対おもしろいやん」って思ったからです。
旅をするマンガですが、普通のマンガではなく、4コマ漫画です。
一回一回オチが付くけど大筋のストーリーは繋がってるタイプのやつ。
中世ヨーロッパのようなファンタジー風の世界が舞台で、ある意味こういった旅をするマンガではベタな話もありますが、郵便屋さんということで「旅の途中でたまたま人と出会う」のではなく、「人に会うのが目的」になっているのがオリジナリティがあります。
自己防衛のために(実は特殊な)銃も持っていますが、モンスターは登場せず、基本的にほのぼのとしているのがいいですね。
読みながら、「これ好きだから2巻も買おう」と思っていたのですが、残念ながら1巻で終わってしまっているようです……
まんがタイムきららキャラットで連載されていたので、そのうちにアニメになるんだろうなぁって思ってたのになぁ……
絵も好きなので、作者の次回作に期待したいですね。
というわけで「たびだより」でした。
戦わないファンタジー風日常系4コマって感じなので、ファンタジー好きにも日常系好きにもオススメです。
1巻しかないのは続きが読めなくて残念ですが、サクッと読めるという意味では利点ですね。
キノの旅
最後に紹介するのは、旅ものの代名詞ともいえる「キノの旅」です。
今さら説明する必要もないかもしれませんが、整った精悍な顔つきの「キノ」と呼ばれる運転手と、「エルメス」と呼ばれる喋るモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が、様々な国を旅する話です。
この作品は短編連作になっています。
ギャグ漫画なんかで一話完結で連載されているパターンはありますが、大抵は一話ずつ区切られていながらも時間が流れているのに対し、この作品では完全に一話一話が独立しています。
毎回第一話のような始まり方をしますし、時系列もすべてバラバラになっていて、どこからでも読めるようになっています。
基本的に、一話につき一つの国での話ですので、長くてだれるようなこともなく、途中で読むの止めることも、途中から読み始めることもしやすいので、とても読みやすいです。
旅と言っても、観光や魔王を倒すなどの明確な目的があるわけではなく、ただ「旅」をしています。
旅をするのが目的とも言えるでしょうか。
そしてこの旅には「一つの国には三日間しか滞在しない」という自分で設けたルールがあり、基本的にはこの三日間での話になります。
訪れる国では、様々な事件などが起こったり、何も起こらなくてもかなり特殊な法律や慣例があったりします。
他の旅をするような作品では、例えば訪れた国に独裁者がいるのならば主人公が「そんなひどい奴を放ってはおけない」なんて言って倒したりすることがありますが、キノはわざわざそんなことはしません。
パースエイダー(注・パースエイダーは銃器。)の腕が立つので、報酬を出されて依頼されたり、自分に危険が及ぶような状況であれば倒すでしょうが、基本的には旅人であり、部外者であり、傍観者という立場です。
なので必ずしもハッピーエンドにはなりません。
風刺が効いていたり、とても哲学的な話があったりとただの良い話ではない話が多いのも特徴で、寓話的な作品と言われることがあります。
ライトノベルでありながら、学校の図書室に置かれていることも多いので、読んだことがある人も多いと思います。
そして、中学生くらいのころに読んで、すごく影響を受けたという人も多いのではないでしょうか。
自分もその一人です。
寓話的と言った通り、人生観に影響を与えるような話も多いんです。
「優しい国」なんて心に残ってる人も多いんじゃないでしょうか。
上に貼った1巻の画像を見て、昔読んでいた人は「ん?」と、思ったんじゃないでしょうか。
そうなんです!
昔の表紙と絵が違うんです!
実は数年前にすべての巻の表紙の絵が新しくなりました。
理由はわかりませんが、イラストを描いている黒星紅白さんの絵も、アナログ時代のころと比べると雰囲気が変わりましたからね……
自分はどっちも好きですが。
表紙の絵と同じように、昔読んでいた人は知らないであろうことがもう一つあります。
今でも読んでいる人はもちろん知っていることですが、実は主人公が増えました。
長らくキノとエルメスの話を中心に、住むのに理想的な国を探しているシズとティーと喋る犬の陸の話、キノに銃の技術と旅に必要なことを叩きこんだ師匠(若い頃)と助手の話で構成されていましたが、数年前にフォトとソウの話も増えました。
フォトという名前の通り、写真を生業にしている女の子の話です。
ソウが小さなモトラドなので、キノとエルメスと同じ構図になっているのが面白いですね。
実はフォトは主人公になる前に、キノの話で登場していました。
誰だか分かった時に「ああ! そういえばあの時生きてたな!」ってめっちゃびっくりしました。
「キノの旅」は2017年の秋に再アニメ化しますね。
2003年に一度アニメ化された時には無かったエピソードや、当時いなかったフォトとソウの話も見れるのかと思うとすごく楽しみですね。
個人的には、上でも挙げた、好きなエピソードランキングでも上位になっている「優しい国」に出てくるサクラ役でデビューした、悠木碧さんがキノ役になるというのことがすごく熱くて楽しみですね。
ということで最後は超有名作品の「キノの旅」でした。
ラノベだからちょっとなーっと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、全然ラノベっぽくないので、大人が読んでもすごくおもしろいです。
大人になってからの方が理解できるという話もありますので。
作者が銃とバイクオタクで、編集者に書き直させられるほど事細かにメカニズムを描写しているので、そちらの方面のオタクにもオススメです。
余談ですが、作者本人が書いている公式パロディ小説があります。
「学園キノ」という作品です。
こちらは「キノの旅」の登場人物を用いた学園ものになっていて、クールな性格だったキノがとても明るい性格になっていたりと、「キノの旅」とはほぼ別物です。
常にモデルガンを持っていて、喋る携帯ストラップを付けた「木乃」という女子高生(一応「キノの旅」のキノが、旅の途中で立ち寄った惑星で自称女神に疑似人格を植え付けられた姿という設定)が、学校に現れた魔物(「魔の誘い」に乗ってしまった人たち)を元に戻すために(見た目はそのままなのになぜか他の人にバレない)変身をして「謎の美少女ガンファイターライダー・キノ」となって、腰に付けたおばあちゃんにもらったポーチからどう考えても入りきらない量の銃火器を取り出して戦うプリキュア的な話です。
完全に別物のコメディなので、むしろこっちだけ読んでもおもしろいのですが、逆に言うと「キノの旅」の世界観が大好きで壊されたくない人は読んではいけません。
と、作者が言ってました。
早く新刊を出してほしい。
コミカライズもあります
最近になってコミカライズされました。
小説読むのめんどくせぇという方こちらをどうぞ。
子供向けに再編集されたものです。
絵本のような作品。
DVDも付いてます。
旅をテーマにしたおすすめの作品、いかがだったでしょうか。
全部おもしろいので、できれば全部見てみてほしいですね。
忙しくて旅になんて出られない現代人、これらの作品で気分だけでも「旅」に出てみてはいかかがでしょうか?