熊は雑食性

雑食的に色々書こうと思います。

FGOが10倍楽しくなる!サーヴァント元ネタ紹介 『アーサー王』

 

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そのキャラの元ネタを知れば絶対好きになる!

 

 実在の名所や、豆知識と共にFate/Grand Orderに登場するキャラのモデルとなった人物を紹介していきます。

 きっとそのサーヴァントがどういう人物だったのか知れば、辛い攻略も周回も楽しくなるはずです!

 

 最初は、Fateといえばやはりこの人

「型月のドル箱」ことセイバー(アルトリア・ペンドラゴン)のモデル「アーサー王」から

 

※この記事は、筆者が本やインターネットを使って独自に調べてまとめたものであり、型月的、学術的に必ずしも正しいとは限りません。暇つぶし程度にお読みください。

 

 

 

 

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 どんな人?

 「この剣を引き抜いた者こそが、生まれながらにしてイングランドの王となるものなり」と書かれた選定の剣を抜き、イングランド(イギリスのこと)を治めた、ブリトン人の王。

Fateでは女性ですが、現実では男性です。(Fateでもプロトセイバーがいますけどね)

 

 現在では「"湖の乙女"から授かった聖剣エクスカリバーを持ち、円卓の騎士たちを従えて聖杯探索を行った伝説の王」という伝説に尾ひれはひれが付いて、日本を含め世界中で大人気の人物。

しかし、実際のところ本当に実在したのかは不明。

実在したとしても、さすがにエクスカリバーは持ってなかったと思われる。

 

 よく「アーサー・ペンドラゴン」と表記され、「ペンドラゴン」が苗字であるかのように扱われることが多いが、アーサー王の時代的にこれは誤り。

この当時は苗字というものは存在せず、名前にプラスして愛称が付いていた程度。

ゆえに「ペンドラゴン」も「ドラゴンを統べる者」という意味の愛称(というより称号のようなもの)である。

しかもアーサー王のお父さんであるユーサー王が「ユーサー・ペンドラゴン」と呼ばれていたことから、この称号はユーサー王のものであったようだ。(息子に引き継がれるものではないので)

 しかし、Fate世界においては「ペンドラゴン」は苗字扱いであるようなので注意。

ちなみにだがFate世界におけるアーサー王の本名、「アルトリア・ペンドラゴン」の「アルトリア」とは、アーサーをローマ字読みして女性名風にしたもの。

 

 

なんで有名なの?

  実在したのかどうかはさておき、昔の文献によるとブリトン人を率いて侵略者であるゲルマン民族を撃退したとあるので元々人気はあったと思われる。

そのうちキリスト教的な理想の君主として描かれるようになり、様々な作品のモチーフとされているうちに他の伝説などとも結びつき、フランスのシャルルマーニュ(カール大帝とも)やローマのアレクサンドロス3世(アレキサンダー大王とも。Fateにおいてはイスカンダル)に対抗するように「アーサー王物語」ができあがっていった。

言わば「アーサー王物語」は「中世のファンタジー小説」であるので、単純に「かっこいい」し「おもしろい」から人気になったんだと思う。

「聖剣を持って騎士たちを従える王様」ってだけで中二病にはたまらないもの。

 

 だからといって「アーサー王物語」が原典ではないので注意(あくまで数あるアーサー王の伝説や物語の中で一番有名なだけ)

 

有名なエピソード

 伝説などは無数に存在するが、やはり一番有名なのは「アーサー王物語」。

おおまかにあらすじを書くと、

 

  抜いた者は王となる選定の剣を抜き、魔術師マーリンの助けで名君として成長したアーサーは、聖剣エクスカリバーを携え、自分の城である「キャメロット城」の円卓に集う「円卓の騎士」たちと共に戦争や聖杯探索などで活躍したのち、反乱を起こした自分の息子であるモードレッドと一騎打ち(カムランの戦い)を行って深手を負い、傷を癒すために「アヴァロン」へと旅立つ

 

というストーリー。

 一貫してアーサー王が主人公というわけではなく、短編のように円卓の騎士たちのストーリーが入ってきたりするのだが、中でも特にFateにおいても重要な役割を持つ、聖杯探索が有名だろうか。

 

 元々聖杯伝説はアーサー王伝説とは別に存在した。

その中でも文学として一番古いものは、漁夫王からの依頼で騎士のパーシヴァルが聖杯を探しに行くというオリジナルの、アーサー王とはほとんど関係ないストーリーだった。

しかし「アーサー王物語」を色んな作家が書くうちに、アーサー王とは関係のなかったパーシヴァルが円卓の騎士のメンバーとされ、パーシヴァルと一緒に聖杯伝説も「アーサー王物語」のエピソードのひとつとしてすっかり定着した。

 

 「アーサー王物語」においては、アーサー王の目の前に突然現れ、豪華な食事をもたらして忽然と姿を消した聖杯(「最後の晩餐」で使われた杯、または磔にされたキリストの血を受けた杯、もしくはその両方)を円卓の騎士たちが探しに行き、途中で脱落するものが多発する中、円卓の騎士の中で一番優秀だったランスロットの息子であるギャラハッドが見事聖杯を手に入れ、聖杯と共に天に昇る。

というエピソード。

 

ギャラハッドは数多くの聖遺物を持っていたが、特に有名な聖人の血で十字架が描かれた白い盾もこの聖杯探索の際に手に入れている。

 

 

 詳しく知りたい方はやはり一度本を読んでみるといいだろう。 

 

 

割愛されているエピソードもあるが、比較的新しく、読みやすいと思う。

翻訳が、映画にもなった「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」の原作を訳した方なので、ほんとにファンタジー小説のつもりで読めると思う。

 

 

 

 

 中世に、数多く存在したアーサー王伝説をまとめて一つの物語にしたトマス・マロニーの「アーサー王の死」 それを完訳したもの。 >現在のアーサー王伝説は、このトマス・マロニーのものを元にしているものが多いので、こっちを読んでみてもいいと思います。

 

 

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関係する事柄

 エクスカリバー

 アーサー王を語る上で欠かすことのできないのはやはりこの伝説の剣だろう。

色んなアニメやゲームや小説などでめっちゃ強い剣として出てくるので超有名。

下手したらアーサー王より有名かもしれない。

Fateにおいては

「約束された勝利の剣。人々の「こうであってほしい」という思いが結晶して、星によって作られた神造兵装。最強の幻想(ラスト・ファンタズム)。聖剣の頂点に君臨し、最強の聖剣。有名過ぎて正体がすぐにバレるので風王結界(インビジブル・エア)という宝具で隠している。真名を開放すればビームが撃てる。実は星が「星を滅ぼそうとする敵に対する超兵器」として作り出した物なので、ほんとに世界がヤバい時しか本気を出さない(つまり超ビームは本気では無い)。」

という、「設定過多すぎない?」ってくらいの超中二病兵器になっている。

 

 では、現実のアーサー王の方はどうかというと

「柄に火を吹く蛇がいて、剣を抜けば千本の松明より眩く、決して壊れることはない」

という、シンプルに強い剣となっている。

 

 しかし現実の方のアーサー王でも剣の鞘はチートであり、

「すべての攻撃を防ぎ、すべての傷を癒す」

という持っているだけで無敵になれるとんでもないものである。(そんなものを黙って持たせたままにしておくはずがなく、何度も盗まれてしまうのだが)

 

 Fateの方のエクスカリバーもこの鞘の設定をさらに昇華させており、

「この鞘自体が「全て遠き理想郷(アヴァロン)」という名の宝具。真名を開放すれば、数百のパーツに分かれ、対象者を異世界である「妖精郷」に隔離し、すべて(世界のルールを変えるとかそういうことも無効)を遮断する最強の守り。どんな手段を使おうとも絶対に破る事はできない。しかも守られたままで攻撃が可能。」

という、使われたら手に負えないと公式が言ってるチートである。

(ちなみに現在のFate/stay nightのストーリーより前に存在した旧Fate(Fate/Prototype)に出てくるプロトセイバーのエクスカリバーでは、「アヴァロン」はただの拘束具であり、円卓の騎士たちに対応した条件をクリアしないと拘束を解いて剣の真の力を使うことができないという設定になっている。)

 

 よくアーサー王が石から引き抜いた剣をエクスカリバーとしてしまっているが、実はそうとも言えない。

なぜならエクスカリバーを湖の乙女(湖から突き出た手。怖い)から貰うというエピソードがあるからである。

しかし、湖の乙女からエクスカリバーを貰う描写が無い伝説もあるので、やはり何とも言えないところである。

ちなみに先ほども紹介したトマス・マロニーの本では、石に刺さっていたのも湖の乙女から貰うのもどちらもエクスカリバーであるということになっているので、さらに混乱を招いている。

 Fateではセイバー・リリィ(白セイバー)が持っている「勝利すべき黄金の剣(カリバーン)」が石に刺さっていた方。

 

 

円卓の騎士

  アーサー王の城、「キャメロット城」の円卓に集うアーサー王に忠誠を誓った騎士たち。

イエス・キリストと12人の使徒を模していて、イエスに当たるアーサー王を入れて13の席があったとされるが、伝説や書く人によってまちまち。

円卓が使われたのは、上座下座が無く、全員が平等ということらしい。

 

 アーサー王を除いて12の席があるが、最後の席には誰も座っていなかった。

なぜならそこはキリストを裏切ったユダに当たる席であり、強力な呪いがかけられた「危難の席」として常に空席だった。

しかし、勇敢にもこの席に座った者がいた。

ランスロットの息子、ギャラハッドである。

強力な呪いがかけられた席に見事座ってみせたギャラハッドは、円卓の騎士へと迎えられ、これですべての席が埋まることとなった。

だが結局、ギャラハッドは聖杯と共に天に昇ってしまうので、その後は空席のままだった。

 ちなみに誰かが抜けて席が空いた場合、他の騎士が席に就くことがあるのだが、前の騎士より優秀でなければ席に座れないという魔法がすべての席にかけてあった。

 

 アーサー王と並んで超有名な円卓の騎士だが、実は最初から全員がアーサー王伝説の登場人物だったわけではない。

もちろんアーサー王伝説オリジナルの人物もいるのだが、有名なトリスタンや先ほど聖杯伝説のところで出てきたパーシヴァルなどは元々は他の伝説や物語の主人公なのだ。

つまり「円卓の騎士」というのは有名な騎士たちのクロスオーバーであり、「アーサー王物語」というのは「スーパー騎士大戦 円卓編」というわけだ。

そりゃあ人気になるよね……

 

 

アヴァロン

 おそらく聞いたことはあっても何なのかはわからないという人も多いのではないだろうか。

Fateにおいてエクスカリバーの鞘である宝具の名前になっている「アヴァロン」とは、先ほど「アーサー王物語」のあらすじを書いた時にも出てきたが、道具や技の名前ではなく、場所の名前である。

正確に言うのであれば「アヴァロン島」とした方がいいのだろうか。

イエス・キリストがヨセフと共にブリテン島(イギリスのこと)を訪れた際の上陸地と言われ、そこがイギリスで最初のキリスト教会になったという伝説の島で美しいリンゴが実る楽園であったという。

 

 アーサー王は、反乱を起こした自分の息子であるモードレッドと一騎打ちをした際に致命傷を負いました。

アーサー王は、円卓の騎士であるベディヴィエールにエクスカリバーを湖の乙女に返却するように命じると、モードレッドとの一騎打ちで負った傷を癒すためにアヴァロンへと旅立っていきました。

そして、その地で果てたと言われています。

 

 しかし一説では、死んだのではなく眠っているだけだとも言われています。

いつか、危機が訪れたイギリスを救うために……

 

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アーサー王紀行

グラストンベリー修道院 

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 これだけ世界中で有名なアーサー王ですから、イギリス中にアーサー王にまつわる名所があります。

ここもそのひとつです。

 リチャード獅子心王の時代、ここからアーサー王のものと見られるお墓が発見されました。

骸骨と共に置かれていた十字架には、

「ここにアヴァロンの島に有名なるアーサー王横たわる。第二の妻ウェネヴェレイアとともに」

と、刻まれていたと言われています。

しかし、棺の刻印がアーサー王の時代とずれていたとも言われており、当時の修道院長が宣伝のために利用しただけなのではないかと言われています。

 

 現代の技術で解明しようにも昔この修道院の解体が命じられた際に、アーサー王の遺骨とされた骸骨も一緒に処分されてしまったらしく、本当にアーサー王のお墓なのかは不明です。

しかし、今日でもアーサー王のお墓であるという看板が立ち、世界中のアーサー王ファンが訪れ、近くにはグラストンベリー・トーというアヴァロンとはここの事なんじゃないかと言われている塔が立つ綺麗な丘がありますので、アーサー王を偲びに訪れてみるのもいいと思います。

 

 なによりFateファンにとっては2014年放映のアニメ「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」の最終回で、士郎がセイバーの墓参りに訪れた場所ですので、聖地巡礼も兼ねて一度行ってみたい場所ですね。

訪れたらぜひ士郎と同じ構図で写真を撮りましょう!

 

 

ここにセイバーが眠ってると思うと泣けてきますね……

 

 

 

めちゃくちゃどうでもいい豆知識

 アーサー王のお城として有名な「キャメロット城」ですが、同じく「キャメロット」という名前のメタルバンドが存在します。

Camelot」ではなく「Kamelot」という細かい違いがありますが、バンド名の由来はまさにアーサー王の「キャメロット城」から来ています。

アメリカのバンドですが、ヨーロッパっぽさの強いバンドで、初期の頃は特に中世やアーサー王を意識した雰囲気の曲が多いです。

ギターがジャカジャカ、ドラムがドコドコ鳴るゴリッゴリのメタルバンドですので、何も考えず頭を振っていたい時にオススメです。

 

 

このアルバムの表題曲である「Karma」がめちゃくちゃかっこいいので是非聞いてみてほしい。

 

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